エッセイの書き方と漢詩の「起承転結」
これは、私(初心者)が、漢詩やエッセイを作ろうと思って読んだものや学んだことを、自分用にハンドブック化したものです。
初心者の方にかぎらず参考になるのではないかと思ったので・・・
◆ エッセイの書き方
○うまいエッセイとは ・・・ 「原稿用紙を10枚書く力」 斎藤孝 より
エッセイは、作者が体験した日常的な出来事を題材として書かれる。
過ぎ去ってしまった出来事が、いま実際に体験しているかと思えるほどリアルに書かれているとしたら、それを読んだ人が作者の体験を共有できる。うまいエッセイストは、そういう書き方ができる人だろう。
ふつうの体験にすぎないことでも、おもしろく書くとなると、自分が本当に良かったと思ったこと、面白いと思ったことを取り出し、どう感じたかを表現するという高度な技が必要になってくる。
読んだ人が「なるほど、そういう面白いとらえ方があるのか」という切れ味のある部分を取り出せるのかは、書く人のセンスにかかっている。
このセンスを磨くのが、書く力をつけるうえで重要なポイントになる。
〇エッセイの基本的要素 ・・・ 「読まれるエッセイの書き方」 加藤明 より
文章は、「分かりやすい、平易な文章であれば十分」
(一般的には、原稿用紙3~5枚程度)
・ 表現 = 文章力のこと ⇒ 表現力は【才能】~どうしようもない
書き出しの文章には、知恵を絞る ~広告でのアイキャッチ
・ 構成 = 話の進め方、順序 =「起承転結」のこと
・ 内容 = 赤の他人が興味を覚えるような“ネタ” ⇒ 運
読まれるネタは、リアルに描ける自分が一番詳しい世界がよい
一番書きたい内容を絞り、あとは全部捨てる
〇エッセイの極意 ・・・ 「読まれるエッセイの書き方」 加藤明 より
・飽くなき好奇心 ・鋭い観察力 ・旺盛なユーモア精神 の(三位一体)
「もっと読みたい」と、思わせる文章を書く
赤の他人にとって、おもしろいか、つまらないか意識しているか
◆ 漢詩の「起承転結」 ・・・ 「読まれるエッセイの書き方」 加藤明より
1. 詩の内容を四つの要素に分ける“四分法”である ・・・起承転結
2. この構成法の成否の鍵を握っているのは、「転」である
⇒ 一番書きたいことを「転」で書こう
・「起」 = 話の発端、きっかけ (ホップ) (25%)
起句は、詠い起こし、主に情景描写による場面作りをする
・「承」 = 話の経過、布石 (ステップ) (25%)
承句は、起句の場面を増幅して、詩の舞台装置を仕上げる
・「転」 = 感動・驚き・発見のシーンやエピソード (40%)
転句は、視点または場面を転換する、結句の情感盛上げに寄与する
・「結」 = 自然体(流れからはずれたものにしない) (10%)
結句は、転句と組んで、詩全体を完結する
◎文章は起承転結の「転」から考える ・・・ 「原稿用紙を10枚書く力」 斎藤孝 より
考える順番でいえば、「転」が最初。 つまり、「転起承結」なのだ。
「転」を思いついたなら、実は「起・承」もできているものなので、無理にでもくっつける。
「結」は最後にとりあえず考えれば大丈夫。 「転」を思いついたら、命(いのち)にして書く!
「転」というからには、「ところがこうなんですよ」と言いたいことがあり、何かが変わっている。
その前提となるのが「起・承」の部分だ。
【参考】 「起承転結」は、読む技術を上げる有効な方法でもあります。
どこが「転」なのか、という一点を見極められるかどうかが、ポイントになるのでしょう。