虛空聲

虛空聲

擾亂 物情 充溢宏  擾乱(じょうらん) 物情(ぶつじょう) 充溢(じゅういつ)宏(ひろ)がり

本源 意識 虛空聲  本源(ほんげん)の意識(いしき) 虚空(こくう)の声(こえ)

無形 変貌 搖天下  無形(むけい) 変貌(へんぼう) 天下(てんか)を揺(ゆ)るがし

顯現 瞬時 潛在萌  顕現(けんげん) 瞬時(しゅんじ) 潜在(せんざい)萌(きざ)す

【通釈】

時候や物事のありさまは、乱れさわいでいて、あまねくみちあふれている。

本源(造物主の意識として)の声が、むなしく響きわたると、

何も形もない空間が、突如として変貌して、宇宙全体を揺れうごかす。

ひそかにかくれていたものが、前ぶれのように、またたく間にはっきりと見えてくる。

【語釈】

擾乱 = ◎乱れる、さわぐ。

物情 = ◎物事のありさま、実情。世間のようす、人々の心情。時候、時候のけしき。

充溢 = ◎みちあふれる、みちこぼれる。

宏  = ◎ひろい。おおきい。あまねし

本源 = ◎もと、みなもと。おこり、おおもと、根元。生まれてきて、もどるところ。

意識 = ◎心に識る。

虚空 = ◎天空、空。空間。物の実態をはなれた境地。〇むなしいこと。

無形 = ◎形にあらわれない。形がない。

天下 = ◎あめがした、天宇。世界中。一国内。宇宙全体。

顕現 = ◎明らかにあらわれる。はっきりと目に見えるようになる。

潜在 = ◎ひそみかくれている。外に現れないで内にひそんでいる。

萌  = ◎きざす、あらわれる。