ハンドボール全国大会の県予選で

(全日本室内ハンドボール大会・福井県予選でのエピソード)

リーグ戦形式の県予選会でのこと。同点でむかえた終了間際のすでに1分を切っていた時に、僕の一投で勝負を決めたことが忘れられない。
タイムアップ直前に相手の反則でフリースローを得た。ここは絶対に俺が決めてやろうと思って、「早くボールを俺に廻せ」と大声で叫んでいたようだ。フィールドの仲間は私の大声と形相(ぎょうそう)に驚き、ビックリしたようにスグにパスを廻してきてくれた。そしてシュートを放つことができたのだ。渾身の一投がゴールプストパイプ当って、「ガーン」と鳴り響いた金属音が今でも耳に残っている。ゴールと同時に、タイムアップのホイッスルが鳴っていた。その一勝で県予選を突破しして、全国大会の本戦に出場を果たすことができた。

私は、ここでシュートを決めないと負けてしまうと思って必死にプレーしていたのだろう。中学・高校・大学とハンドボールを続けてきた最後の大学二年の時だった。この大会は全国レベルの大会だったが、開催県枠での予選会突破だったと覚えている。
俺がチームを勝たせるんだ、他人をあてにしてはダメだ。最後は自分しかいないんだから「俺がヤル」と思っていたから凄いパワーが発揮できたのだろう。
本当に思い出に残るハンドボールでのシーンだった。