朝食をとらない 「朝飯前」~(私の習慣)

SE(システムエンジニア)をしていた若い頃から、遅くまで仕事をすることが当たり前という生活が続いていたので、仕事を終えてから仲間や上司と飲みに行く機会も多く、ビールのつまみというような夜食のような遅い夕食をとることが多くなっていた。
そうすると当然のことだが、翌日の朝は食欲がないので”朝飯抜き”が日常化してしまった。
いつだったかは思い出せないが、外山滋比古の「思考の整理学」というエッセイ集を読んでいると”朝飯前”という言葉が目にとまった。
”朝飯前”という言葉を辞書で引くと「朝の食事をする前。=朝飯前にも出来るほど、簡単だ」とある。本来は簡単なことだから朝飯前なのではなく、朝の食事の前にするために、決して簡単でも何でもないことが、さっさと出来てしまい、いかにも簡単そうに見えるので、朝飯前と呼んだのではあるまいかと。また面白いことに、朝の頭は楽天的で、素直に認めるという大らかさもあるようだとも書かれていた。
英雄的な早起きができないと、朝飯前になるべくたくさんの仕事をしてしまいたいと望んでも無理なので、そういうことなら「朝食を抜けばいい」という短絡的な答えに至ったようだ。朝食と昼食を同時にとるというブランチ(Brunch昼食兼用の遅い朝食)という言葉もあるということで、勝手に納得してしまったようだ。こうすれば昼までは全て朝飯前の時間、そこですることは全て”朝飯前”ということになって甚だ都合がよいとまで言っている。
私はこれを読んで大いに納得して(腑に落ちて)しまった。周りの人からは「朝ご飯を食べないと体に悪い」としつこく言われていたので、自己防衛の言い訳ができたとホッとしたものです。
ということで以来、後ろめたさも感ずることなく、堂々と大手を振って”朝飯抜き”が続いています。