易経と近代科学との類似性

「易経」は、関心があっても踏み込めなかったのですが、漢詩を始めたおかげで、本屋で目にとまった超入門書から再度かじり始めました。

易経は「占いの書」として発祥しましたが、単なる占いの書ではなく儒教の「四書五経」の筆頭に挙げられる経書です。きちんと読んで理解したならば、先々の変化を察することができるようになり、未来がどうなるのか、今何をすれば良いのかがわかるようになるということを教えています。

それは、人生のさまざまな状況を一つの「時」=卦(か)として、六十四の物語とさらに六つの小話として書かれています。

易経は、「陰」と「陽」で「中する」ということを伝えるために書かれた書物ですが、そのことは学校で習った論理学での弁証法的発展(正・反・合~止揚)では同じことが言われています。

また、「窮極(ピーク)」に達すると変化すると書かれていますが、これはカタストロフィー理論が同じことを言っています。「兆し」を感じることが重要だとも教えていますが、これは未来学者のA・トフラーが同じことを言っています。日本では芸の上達段階を「守(修)・破・離」で伝えていますが、これは易経「乾為天(けんいてん)」の卦で言っている龍の成長物語(見龍、躍龍、飛龍~)から言葉をかえてあらわしているのでしょう。数学者ライプニッツは易経の言語体系から2進法をなど・・・

このように近代科学で言われていることは、易経からヒントを得て学び取っていることは間違いないと思われます。理論物理学の創始者ボーアをはじめとした科学者や心理学者ユングなどと、たくさんの著名な人達とその理論は易経の影響を受けていると言われています。

「易経と近代科学の類似性」について、大へん驚いたということだけしか書けませんでしたが、またの機会があればと思います。